音盤買い出し

当地群馬県南部はきのうきょうと、穏やかではあるが、もひとつすっきりと晴れない週末だった。きょう日曜日は午後から隣り町の高崎へ。石原昌子さんの主催するギターコンサートがあった。石原先生の指導を受けいてる生徒や団体による、独奏あり合奏ありのにぎやかなイベントだ。ゲストに柴田杏里さんが来演。トッププロらしい器用で手慣れたステージを披露し、喝采を受けていた。
コンサートが始まるまでの時間、高崎駅前のタワーレコードへ。廉価盤の新しいシリーズが目に止まったので、ジャズ3枚とクラシック4枚をレジに持っていった。ジャスはチック・コリアのものが2枚とジョン・コルトレーンの「至上の愛」(その昔LPを持っていたが散逸)、クラシックは先日記事にした、オットマール・スウィトナーのブラームス(交響曲第1・4番)とブルックナー交響曲第5番、それと1978年来日時のライブ盤だ。


本日の買い物 


最近は一時期ほどCDやレコード買わなくなった。10年ほど前がピークだったろうか、年間200枚ほど買い漁った時期もあったが、このところこちらの聴き方も少々変わってきたし、手持ちの盤できちんと聴いてないものも随分ある状態を少し反省して軌道修正をしている。ぼくの部屋の音盤棚をみて、随分と散財しているのだろうと大方の来訪者が言う。言わないまでも内心思っていることだろう。そういうときのぼくの答えは大体決まっていて、勤め人の飲み代と同じくらいだから、しれたものだと答えることにしている。実際のところ、手持ちの音盤の平均購入単価は多分500円程度だろう。500円程度という、その根拠についてはまたいずれ語るとして、月2万円を飲み代に使う同輩と同条件なら、その分ぼくが音盤に当てると月40枚は買える計算になる。当たらずとも遠からずである。

さてきょう買った盤のうち、さきほどからチックコリア・アコースティックバンドのCDを聴いている。これが素晴らしくいい。チック・コリアは70年初頭からジャズの世界にエレクトリックなサウンドを持ち込んで斬新な音楽を切り開き、人気を博してきた。その彼が普通のピアノとベース、ドラムスのオーソドクスなピアノトリオで入れた盤がこれだ。曲はいずれもジャズのスタンダードだが、「枯葉」や「いつか王子様が」といった曲に並んで、最後に彼のオリジナル「スペイン」も入っている(スペインについては以前の記事で取り上げた)。スタンダードではあるが、その扱い方がまったく斬新で、いまここで生まれた曲であるかのような印象だ。三人は次々とインスピレーションにあふれるフレーズを展開して飽きさせない。ベースのジョン・バティトゥッチがべら棒に巧い。ドラムスのデイブ・ウェックルと組んで強力なドライブ力で曲を引っ張っていく様は見事というしかない。とはいえ、はちゃめちゃなフリージャズと化しているわけではなく、スタンダードとしての美しさと安定を維持している。このあたりのバランスも絶妙だ。こんなことなら、もっと早くチック・コリアをまともに聴くんだった。そう後悔した次第だ。
スウィトナーの盤もちょっとだけつまみ聴きしたが、期待にたがわず素晴らしい。こちらはまたいずれゆっくり聴くことにしよう
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)