トルトゥリエ バッハ無伴奏チェロ組曲 1982年録音

きのうの暖かさが去り、きょうは程々に寒い日曜となった。それでも明日は立春。厳しいというほどの寒さではないし、日中の陽射しも一層明るく暖かかった。これといったこともなく週末も終了。あすからまた一週間スタートという晩、例のトルトゥリエのボックスセットからバッハ無伴奏チェロの盤(第1・4・5番)を取り出して聴いている。


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このボックスセット、私が知り限りでもごく最近三名の方がこのブログを見たのをきっかけに購入に至っている。営業促進に寄与するところ大と、EMIから感謝メールでも来ないだろうか。限定リリースされたのが2010年。そろそろ店頭在庫も底をつく頃だろうか。すでにHMVのサイトでは売り切れだ
トルトゥリエはバッハ無伴奏を2回全曲録音している。1960年に録音した盤について一年ほど前に記事にしたことがあった。このボックスセットの入っているのは再録された1982年4月録音のもの。ロンドンのテンプル教会でデジタルで録られている。

1914年生まれのトルトゥリエが68歳の録音ということになるが、さすがに40歳代旧盤の切れの良さと勢いをまず先に感じる演奏とはひと味違う。もちろん大家然とした貫禄だけの演奏ではなく、技巧的にも衰えはほとんど感じないし、音色もまろやかで極めて美しい。テンポは旧盤よりやや遅めになり、フレーズの一つ一つを丁寧に弾き進めている。録音も音像がモノラル的にコンパクトで、残響も過度でなく、ちょうどよい距離感だ。モダンチェロによるバッハ無伴奏の一つの理想的な演奏だと感じる素晴らしい演奏だ。


この盤の第4番サラバンド



1990年12月亡くなったトルトゥリエ。この映像は亡くなる五ヶ月前1990年7月のもの。



そういえば近年研究が進んで次第に明らかになった、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ(肩掛けヴァイオリンチェロ)による演奏も最近興味を持っている。バロックヴァイオリンの一人者;寺神戸亮による詳しい解説がここで聞ける<ヴィオラ・デ・スパッラの解説>
http://columbia.jp/artist-info/terakado/COGQ-32-3.html#movie
寺神戸亮;ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラによる無伴奏チェロ組曲の録音セッションについて。
http://columbia.jp/artist-info/terakado/special.html

セルゲイ・マーロフのよるヴィオロンチェロ・ダ・スパッラでの演奏。



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No title

こんにちは。
このボックス私も持ってます。お買い得なボックスでした。
トルトゥリエの82年の無伴奏は、男性的なたくましい演奏というイメージを持っています。
細かいところまで神経が行き届いた、楷書的な素晴らしい解釈だと思います。

ところでヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ、名前は聞いたことありましたが、
こういう楽器なのですね、なるほど・・・。

Re: No title

木曽のあばら屋さん、こんばんは。
お元気ですか。さっそくコメントありがとうございます。

トルトゥリエのボックスセットはチェロの主要レパートリーを網羅している点でもとても重宝します。実はいまレコードプレイヤーをメンテナンスに出していて手持ちのLP盤旧録音との比較が出来ないのですが、旧録音はより男性的で勢いが勝った演奏だったように記憶しています。

> ところでヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ、名前は聞いたことありましたが、
> こういう楽器なのですね、なるほど・・・。

この楽器、近年研究と楽器の復元・レプリカ作製も進んで、録音も出回っているようです。クイケンを筆頭にバロックヴァイオリンの弾き手が取り組むことが多いようです。無伴奏チェロの第6番がヴィオラ・ポンポーザのための曲とされ、そのヴィオラ・ポンポーザがこのヴィオロンチェロ・ダ・スパッラそのものであったという研究結果に至ったようです。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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