大友直人&群馬交響楽団 音楽監督就任記念コンサート


昨日土曜日、久しぶりにオラが群馬の至宝;群馬交響楽団の演奏会に行ってきた。
この四月から音楽監督となった大友直人の就任記念のオープニングコンサートという位置付け。ワグナーのマイスタージンガー前奏曲に始まり、モーツァルトの41番<ジュピター>。休憩をはさんで後半はR・シュトラウスの交響詩<英雄の生涯>という、ハレの舞台に相応しい曲目だ。


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前音楽監督;高関健時代の群響(当地では親しみを込めてグンキョウと呼びます)は90年代半ばから十年余に渡って黄金期を築いた。ぼくもその後半に当たる2000年からの数年間は定期公演、特別演奏会などほとんどの演奏会に足は運び、東京公演にまでオッカケで行ったものだ。高関健が辞めたあと音楽監督の席は空席になっていて、沼尻竜典が首席指揮者兼芸術アドヴァイザーという立場で三年間務めていた。

6時開場。あいにくの雨にも関わらず客席はほぼ満席だ。6時半頃からいつもの通り音楽評論家;渡辺和彦氏のプレトーク。定刻の6時45分に客電が落ちチューニングが始まった。しばしの静寂のあと大友直人氏が颯爽と登場。昔のイメージそのままだが、五十代半ばとなって髪はすっかり白くなった。指揮棒を持たないスタイルの彼の両手が振り下ろされて最初の曲マイスタージンガーが始まった。
最初のトゥッティを聴いて驚いた。オケの音がかつての記憶よりずっと大きいのだ。弦楽群は14-12-10-8-7と以前と変わらないのだが、ボリューム感十分の響き。ワグナーの分厚いスコア構成もあってか、響きの悪い群馬音楽センターのハンディキャップを感じさせない。当夜のプログラムは編成も大きいことから舞台手前の袖を客席側に追加し、そこに弦楽群の手前のメンバーが載っていたということも影響していたのかもしれない。演奏はやや速めのテンポながらいたって正統派。妙な仕掛けや気を引くような演出はない。コントラバスの50ヘルツ以下の低音がしっかりと響いてきて、オーケストラ音楽の醍醐味を十分に感じる。後半、各主題がアヤを成すように絡み合う下りなど、各パートがよく分離しつつ互いに聴き合いながら進んでいるかのようで、余裕さえ感じる。
続くモーツァルトは編成を縮小。10-8-8-5-3と特にチェロ・バスが薄めで心配したが、却って音が団子にならず見通しをよくなり、ジュピターの音の構造がよく分かって面白い。特に終楽章のフーガ部などは編成が大きいと力で押すような演奏になりがちだが、当夜の演奏は各パートの動きが明瞭。ヴァイオリン群もよく整ったピッチとアンサンブルで実に美しかった。
休憩をはさんで後半はメインプログラム、リヒャルト・シュトラウスの交響詩<英雄の生涯>。この曲を実演で聴くのは初めてだ。手持ちの盤ではオーマンディ&フィラデルフィア管のLPで聴き親しんでいたが、こういう大編成かつ各パートが複雑に絡み合う後期ロマン派以降の曲はレコードやCDを聴いて得られる情報には限りがある。実演に接して、目前で各パートが出入りしながら演奏される様を見ると、実に多くの発見があるものだ。実際、今回初めてこの曲を聴きながら、ああ、ここはこういうことだったのかと合点する場面が多々あった。群響の演奏は実に立派。各パートごとにまとまった上でのチームプレイという、オーケストラサウンドの成り立ちもよく分かるいい演奏だった。久しぶりに聴いた群響。しかも大曲<英雄の生涯>に大満足。今年は以前のように定期に通おうかと思っている。

群響HPにある練習風景

昨年夏の特集記事;<特集>群馬交響楽団を聴く

R・シュトラウスを得意にしたケンペの音源があったので貼っておく。<英雄の生涯>前半。



久しぶりのドクトル中川



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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