コシュラー&スロヴァキアフィル モーツァルト交響曲第39番変ホ長調


五月半ばの土曜日。終日穏やかな好日。一日終えて暑からず寒からずの夜。ぼちぼち日付けが変わる時刻だ。さて先日モーツァルトの<プラハ>を久しぶりに聴いて、やはり傑出した音楽技法に感銘を受け、同じコシュラーが振った第39番があったので取り出した。オケは手兵のスロヴァキアフィル。1983年、スロヴァキアフィルの本拠地ホールがあるブラティスラヴァでの録音。OPUSレーベルでビクター音楽産業から国内リリースされたもの。ジャケットの絵画はかつてのブラティスラヴァだとか。


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コシュラーのモーツァルト、先日聴いた38番<プラハ>の序奏もそうだったが、この39番第一楽章の序奏も、遅めのテンポで一音一音確かめるかのようにじっくりを弾き進める。おそらくベームよりもテンポ設定は遅いだろう。堂々としていて変ホ長調の明朗な調性と相まって、まことに恰幅がいい。主部も速すぎず遅すぎずのテンポ感覚。第二楽章は、アダージョ楽章のようにゆっくりとしたテンポで歌うことに専念してしまう演奏があるが、コシュラーの扱いは楽譜指定の<アンダンテ>を感じさせるもの。しっかりとしたビートをベースにしながら歌っていく。第三、第四楽章はいずれもやや速めのテンポ。音楽は常に前進する力に満ちていて、前半二つの楽章とは対照的だ。

スロヴァキアフィルはロンドン響と比べると、録音条件もあるのだろうが、やはり少しひなびた素朴さを感じる音色だ。しかし、アンサンブルはよく整っているし、弦のピッチが裸になるようなフレーズでも首をかしげるようなところはなく安定した響き。コシュラーの指示を忠実に守っているのだろう、フレーズの処理などは真面目過ぎるほどに丁寧で堅実だ。オケとしての自発性、自由闊達さには乏しいが、これはこれで時代と地域性の証しとして貴重だろう。


例によってコシュラーの音源はないので、ベーム先生に登場してもらおう。第一楽章。



IMLSPにあるピアノソロ編曲版の楽譜。オーケストラスコアに慣れないうちは、聴きながら眺めるにはピアノ編曲版の方がいいかもしれない。


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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