ワルター ドヴォルザーク交響曲第8番


きょう23日感謝の日、当地前橋は風はあったものの本来の北風とは違って比較的暖かく、まずまずの天気だった。昨日セットアップと終えたPCもメール送受信に少々問題があるほかは順調に動き出し、きょうは昼をはさんで、FMを聴きながら部屋に散らかった古いPCやセットアップの途中で使ったケーブルやら何やらを片付けた。FMのクラシックの番組でジョージ・セルとクリーブランド管弦楽団の演奏が流れていて、しばし聴きほれた。セル最後の録音となったドヴォルザークの交響曲第8番だ。まったくもって素晴らしい演奏で、オーケストラの引き締まった響き、セルの曲の運び、どれをとっても申し分がない。思わず、あぁいい演奏だと溜息をついたほどだ。時刻も4時を回り、夕暮れどきも近づいてきたので、あらためてドヴォルザークの8番を聴くことにした。セルの盤も手元にあるのだが、きょうはワルターとコロンビア響のレコードを選んだ。


ワルター&コロンビア響 ドヴォルザーク第8番


このドヴォルザークの8番を最初に聴いたのは高校3年のときだったろうか。FMかテレビで耳にし、最終楽章、変奏形式の何番目かでフルートが変奏フレーズを半音ずつ下降しながら吹くところがあって、そこだけが記憶に残ったのを覚えている。まとも全曲を聴いたのは大学に入ってからだった。FMからエアチェックしたテープを何度も聴いた。その後レコードが欲しくなり手に入れたのがこの盤だ。当時レコードを選ぶ基準は明快で、安い廉価盤がすべての前提だった。この盤は、米オデッセイの輸入盤で、国内盤は2,000円のレギュラープライスであったのに対して、1,300円ほどで買えた。

ワルター晩年のコロンビア交響楽団とのステレオ録音は賛否あるようだが、私はいずれも気に入っている。この盤でのワルターはまったく年齢を感じさせない生き生きとした曲の運びで、終楽章の主部以降がややゆっくりめのテンポであるが、他の楽章は快速調で音楽は前へ前へと進む。コロンビア響もワルターのための録音セッション用オケで編成は小さいのだが、録音の妙もあってまったく不足はなく、ワルターの棒に反応し、ぐいぐいと音楽を引っ張っている。ドヴォルザークはチェロ協奏曲という名曲を書いたこともあって、この曲でもチェロの扱いが素晴らしい。第1楽章の出だしは何度聴いても印象的なフレーズだ。チェロのこの主題を聴くだけで、いっぺんにこの曲のもつボヘミアの郷愁に引き込まれる。有名な第3楽章も音楽がよく流れて、思わず一緒に口ずさみたくなるほどだ。終楽章では木管の冴え冴えとしたフレーズ、金管の強奏など随所の聴きどころでビシッと音楽をきめてくれる。ワルターはフルトヴェングラーやトスカニーニらと同世代であるが、長命であったため1958~1961年の晩年に良好な音質のステレオ録音を多数残すことが出来た。モノラル時代のニューヨークフィルとの演奏もよいものがあるが、モーツァルト・ブラームス・ベートーベンなど、やはりコロンビア響とのステレオ録音が素晴らしい。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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