モントゥー&VPO ハイドン 交響曲第94番ト長調「驚愕」


けさは肌寒さで目が覚めた。きのうの続きで雲が空をおおう。どんよりした空気は冷たいほどではないが、先日までの暑さとの落差か、随分と涼しく感じた。午前中は25℃を下回る気温だったが、昼を回る頃から陽射しが出始め気温も上昇。天気が回復すれば、まだまだ暑さの出番だ。


DSCN1389 (480x480)  Pierre_Monteux.jpg


昼過ぎ、たまには昼間、ボリューム上げて音楽を聴こうと思い、さて何を聴こうかと思案。ふと思いついて久しぶりにハイドンを聴くことにした。傑作揃いのザロモンセットから第94番ト長調「驚愕」。モントゥーとウィンフィルによる少し古い盤があったので取り出した。
この盤は60年代初頭の国内盤。これも梅田:阪急東通り名曲堂の「60年代盤コーナー」で手に入れた記憶がある。発売元はビクターで、ジャケットには大きくLivingStereoの文字がある。当時ウィーンフィルは英デッカの専属。普通ならばデッカレーベルになるはずだが、諸事情あってRCA系から発売された。しかし録音は英デッカによるもので、1959年にウィーン・ゾフィエンザールで行われた(当初RCAリビングステレオのちに英デッカ・ロンドンというパターンはF・ライナー&VPOの録音などと同様か)。70年代半ばにはロンドンレーベルから白いジャケットの廉価盤で出たので、それを思い出す向きも多いだろう。

演奏は当時の時流を反映して重厚長大、19世紀に片足を残したような演奏かと思っていると見事に裏切られる。編成は現代のハイドン演奏の標準からすれば大きいのだろう、弦楽群の細部のアンサンブルにやや甘いところがある。木管群の音も遠めだ。しかしウィーンフィルの音は実に艶やかで低弦群のエネルギーも充実。左右いっぱいに広がる弦楽群を明瞭にとらえた伝統の英デッカサウンドを堪能できる。
一方、音楽の流れは想像よりずっとフレッシュだ。第1楽章のほれぼれするような序奏のあと主部に入ると、ピリオドアプローチ顔負けのテンポ設定で疾走する。第2主題でふっとテンポを落としてギアチャンジ。目まぐるしい転調の続く展開部も畳み掛けるように進む。モントゥー指定の対向配置の効果もあって、構えの大きなハイドンが響く。「びっくりしたなあ、もう~」の第2楽章も快速調のアンダンテ。ロンド風ソナタ形式の終楽章も変らず速めのテンポで駆け抜ける。録音当時すでに84歳の老練の指揮者とは思えない。モントゥーの盤は他にも何枚か手持がある。また機会をみて取り出してみよう。


BSOとの1956年モスクワでのライヴとのこと。第1楽章。弦のアインザッツが実に柔らかい。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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