ALTEC 612C


先日の記事にちょっと書いたのだが、ALTEC:612Cをしばらく使うことができた。一度じっくり聴いてみたいと思っていたALTECの同軸2wayユニット604。今回の612Cには初期型アルニコ仕様の604-8Gが入っていた。


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聞きしに勝る強靭な音。15インチウーハから連想するのは、まず低音ということになるが、何種類かのディスクをかけてみて、印象的なのは低音よりも中高音の強さ。ハガネのように鋭くそして太い。エネルギーに満ちているといってもいい。サックスやトランペット、そしてドラムのスネアショットなどは、まさに横っ面を叩かれるかのように突き刺さってくる。この第一印象をもって、ジャズ向き、ロック向きということになるのだろう。それには確かに同意する。しかしクラシックはダメかといわれると、決してそんなことはない。ピアノの弱音はスッと音が立ち上がり、こちらの身体に染み入るように響く。強いタッチで弾かれた和音は、その重みとエネルギーを十分再現している。あいまいなところがまったくない。映画館での拡声装置としての素性からして、103dB/W・mという極めて高い能率も大きな特徴だ。音の立ち上がりが極めて速い。

クラシック音楽のオーディオ的イメージとして、柔らかく奥深い響きといった表現が使われる。しかし、管楽器はもちろん弦楽器も、目前で弾かれる音は鋭くエネルギーに満ちている。ジャズとの違いは楽器の音ではなく、それぞれの音楽が響く演奏場所のアコースティックの違いが大きい。クラブやライブハウスというデッドな空間とコンサートホールというライブな空間の違い。それを反映するように、クラシックの録音では楽器の直接音と響きを含んだ間接音との塩梅に録音エンジニアは腐心する。ALTECで聴くと、その塩梅のうち直接音を強調するような鳴り方をするので、そこで好き嫌いが分かれるのだろう。

昨年まで使っていた三菱2S-305を比べると、50~80Hzあたりの耳につく低音の量感は305に軍配が上がるが、50Hz以下のより低い帯域では612Cが粘り強くレスポンスする。さすが38cmウーハの威力だ。音量を上げていけばいくほど、612Cは底なしのポテンシャルを明確に示してくる。また中高音のエネルギー感は612Cの圧勝だが、分解能や繊細なニュアンスの表出は305の方がいい。総じて平均的な日本のリスニング環境での広さでは305の方がはるかに使い易いと感じた。しかし、いずれにしても、大型スピーカーとは決別した身。あまり長居をしてもらうのは物騒なので(^^; 近々返却の段取りと相成った。


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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