オスカー・ピーターソン <ザ・トリオ>


曇り空の日曜日。暑からず寒からずの一日。夜はNHKTVの<クラシック音楽館>でブロムシュテット&N響によるモーツァルトとチャイコフスキーを観る。昨年に続き、今年もこの時期に来日し、元気な姿を見せてくれたブロムシュテット。特にチャイコフスキー第5交響曲はN響の熱に入れ方が団員の表情に出ていた熱演。ブロムシュテットも87歳とは思えない若々しい指揮ぶり。TVの前でブラーヴォと小声で叫んでしまった。
番組終了後、チャンネルをそのままにしておくと、<美の壷>が始まる。きょうは鎌倉の古寺の特集。<美の壷>は30分ほどの番組だが、コンサートを楽しんだあとのクールダウンにちょうどよく、この時間帯に設定したのは粋な計らい。よく考られたカメラアングルで捉えた美しい光景に、ジャズのBGMがよく合う。この辺りのセンスも中々いい。…そういえば、しばらくジャズを聴いていないなあ…ということで、こんな盤を取り出した。


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オスカー・ピーターソントリオの名盤。 オスカー・ピーターソンのピアノ、レイ・ブラウンのベース、エド・シグベンのドラムス。オスカー・ピーターソン・トリオ全盛期、1960~61年のシカゴのクラブ:ロンドンハウスでのライヴ。収録曲は以下の通り。

  1. 恋したことはない
  2. ウィー・スモール・アワーズ
  3. シカゴ
  4. 夜に生きる
  5. サムタイムズ・アイム・ハッピー
  6. ウィスパー・ノット
  7. ビリー・ボーイ

この盤のように、コンサートライヴではなく、客の交わすグラスの触れ合う音がバックに聴こえるクラブでのライヴ演奏は、いかにもジャズのライヴらしく雰囲気満点だ。録音条件を整える難しさもあるのだろうが、この盤に関しては、よく録れている。特にレイ・ブラウンのベースは量感たっぷりに響き、音楽をしっかし支えている。一方、エド・シグベンのドラムスは決して叩き過ぎず、雰囲気を壊すことはない。演奏はまさに<トリオ>で、三人が対等にぞれぞれの仕事はしっかりこなしている。もちろんメインはオスカー・ピーターソンのピアノということになるが、ライヴだからといってノリだけでエネルギッシュに弾くというところがなく、テクニックやインプロビゼーションのアイデアも余裕を持ちながらも、よく整った音楽を奏でている。

スウィンギーな<恋したことはない>や<サムタイムズ・アイム・ハッピー><ビリー・ボーイ>は、ドライブ感あふれるプレイながら、軽さも失わなず、かつ熱気の程々によくコントロールされている。いかにも、クラブでのライヴに相応しい。<ウィー・スモール・アワーズ>や<夜に生きる>のバラードプレイでは、レイ・ブラウンのベースが終始音楽を下支えして、安っぽいカクテルピアノになることはない。

ピアノトリオはジャスの基本形、原点のようなものだが、昨今はやや地味な印象からか、すぐに吹き物やヴォーカルが入る。それはそれで楽しいのだが、こうしてよく出来たピアノトリオを聴くと、クラシックで言えば完成された弦楽四重奏を聴くようで、リラックスしながらも、どこか衿を正したくなる。


1961年イタリアでのライヴとのこと。この盤の録音された時期にあたる。ステージに上がり、楽器の調子を見ながらさりげなく演奏が始まるあたりが、いかにもジャズプレイヤーだ。



この盤の<ウィスパー・ノット>。 多くのプレイヤーが取り上げるスタンダード名曲。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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