ワレフスカ(Vc) シューマン チェロ協奏曲イ短調


三連休最終日の夜。台風19号接近中。少し前から雨足が強まり、電線が風を切る音が聞こえている。このあと数時間後には当地近辺を通り、朝には東北方面へ抜ける予報だ。 幸い拙宅は直接的な災害リスクは皆無に近い。いつも通りの音盤タイム。久しぶりにワレフスカの盤を取り出し、しぼり気味のボリュームで楚々と聴いている。


walevska_20141013235834cb4.jpg  R0013490 (480x480)


シューマンのチェロ協奏曲イ短調。当ブログで何度か取り上げているワレフスカの初期録音を集めたタワーレコードの企画盤の中の1枚。以前、この盤についてコメントで問合せを受けたことがあった。ネットで調べれば分かることだが、ことのついでに記しておく。

【収録曲】
<CD1>
(1) ブロッホ:ヘブライ狂詩曲「シェロモ」
(2) ブルッフ:コル・ニドライ 作品47
(3)-(5) シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 作品129
(6) チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 作品33
<CD2>
(1)-(3) ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
(4)-(6) ハイドン:チェロ協奏曲第1番 Hob.VIIb-1
<CD3>
(1)-(3) プロコフィエフ:チェロ協奏曲第1番 ホ短調 作品58
(4)-(6) ハチャトゥリアン:チェロ協奏曲 (1946)
<CD4>
(1) サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 イ短調 作品33
(2)-(3) サン=サーンス:チェロ協奏曲第2番 ニ短調 作品119
(4)-(8) サン=サーンス:チェロと管弦楽のための組曲 作品16
(9) サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート 作品43
<CD5>
(1)-(3) ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 ト長調 RV414 P.118
(4)-(6) ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 イ短調 RV418 P.35
(7)-(9) ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 ト短調 RV417 P.369
(10)-(12) ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 イ短調 RV420
(13)-(15) ハイドン:チェロ協奏曲第2番 ニ長調 Hob.VIIb-2
【演奏】
クリスティーヌ・ワレフスカ(チェロ)
エリアフ・インバル(指揮)モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
アレキサンダー・ギブソン(指揮)ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(ドヴォルザーク、チャイコフスキー)
エド・デ・ワールト(指揮)イギリス室内管弦楽団(ハイドン)
クルト・レーデル(指揮)オランダ室内管弦楽団(ヴィヴァルディ)
【録音】
1970年11月(ブロッホ、ブルッフ、シューマン)
1971年1月(チャイコフスキー、ドヴォルザーク)
1972年1月(ハイドン)
1972年10月(プロコフィエフ、ハチャトゥリアン)
1973年11月(サン=サーンス)
1976年2月(ヴィヴァルディ)

…というように、主要な協奏曲がCD5枚に収められている。このほか、彼女の盤で現在容易に入手できるのは、小品集2011年来日時のライヴ盤ということになる。

この曲の魅力は何といってもその全編を通して流れる豊かな歌だろう。第1楽章冒頭、オケが三つの和音を出し、それを受けてすぐにチェロが主題を奏でる。ぼくがこの曲を最初に聴いたのはいつのことだったか、もう記憶すらないが、ともかく冒頭のこの主題に瞬時に心惹かれてしまったのを覚えている。 チェロの音域をいっぱいに使い、ときに高音域でたゆたうようなメロディーを奏で、ときに最低音から一気に駆け上がるようなダイナミクスを示す。そのいずれもが、ロマンティックな旋律にしっかりとのって離れない。第1楽章などはぼくら素人が聴く限り、テクニカルな面を売りにしているようなところは感じられないのだが、実際には技巧的に大そうな難曲だそうだ。第2楽章も一層深くも淡いロマンティシズムに彩られて美しい。第3楽章は転じて一気にテクニカルでスリリングなフレーズが続く。三つの楽章がアタッカで演奏されることもあって、二十数分の間、演奏者の緊張は並々ならぬものがあるだろうが、聴く方のこちらも一気に聴き入ってしまう名曲だ。

ワレフスカの音はこうしてオーディオセットで聴いていても太く豊かであることが分かる。最低音から一気に駆け上がる難易度の高いスケールもその強さは変らない。 濃い口の音色、たっぷりとしたヴィブラートなど、少し前の時代のスタイルだろうか。若き日のインバルの指揮ぶり共々、スタジオ録音であることを忘れ、一発勝負のライヴさながらの演奏が展開される。


この盤の音源。第1楽章途中まで。 45秒過ぎ:セゴビアをエスコート。2分過ぎ:VOUGEの表紙を飾りそうなポートレート。2分40秒過ぎ:イッセルシュテットと。



1966年フルニエの演奏。マルティノン指揮フランス国立放送管。



ディ・プレによる全曲。ダイナミックかつしなやかな歌いっぷり。


↓↓にほんブログ村ランキングに参加中↓↓
↓↓↓↓バナークリックお願いします↓↓↓
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

うどんじゃないけど

ワレフスカは、太くて逞しくてコシのある音を出しますね。
この人、独特の魅力があります。

Re: うどんじゃないけど

木曽のあばら屋さんは、確か一昨年4月来日時の東京公演を聴かれたのでしたよね。
私はタッチの差で仕事を抜け出せず、聴かずじまいでした。
うどん、確かにねぇ…。今どき、こういう言い方問題有りなのでしょうが、「女だてらに、腕っ節が滅法強い」という感じかな。してみると、昨今の奏者は、みな更科そば系…
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)