バーンスタイン&VPO ブラームス交響曲第4番ホ短調


このところオーディオ界の元気がいい。活況を呈しているというほどではないかもしれないが、折からの秋フェアというタイミングもあって、オオッというニュースもある。数年前に店じまいしたパナソニックのブランド<Technics>が復活だそうだ。それも大そうなハイエンドをリリースした。オーディオ専業メーカーとして生き抜き、昨今は高品位音源のネット配信でメジャーとなりつつあるオンキヨウからは80年代を思わせる3wayスピーカーが復活。アナログプレイヤーの新製品も出る。そうした21世紀のオーディオ新天地の主役はヘッドフォンとそれをドライブするヘッドホンアンプやDAC。キーワードはハイレゾということになる。今や音楽ソースの主流はネットからのダウンロード販売。データが主役のオーディオが中心になっていくのはもう止めようがない事実のようだ。レコードやCDという、次第にレガシーになるメディアでしょぼしょぼ聴いているぼくなどは、最近の動向にまったく関心もなく実際疎いのだが、さて、どうしたものか、ぼちぼちDACくらいは入れないといかんかなあ、でも音源をネットからダウンロードというのもなあ、と一向に方針が定まらない。


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そんなことを考えつつ、きょうはカートリッジの交換。秋冬モードというわけでもないが、このところ使っていたDENONのDL-103からオルトフォンのSPU-Gに付け替えた。カウンタウェイトを交換し、セロバランス、アーム高さ、オーバーハングと確認してから、4グラムの針圧をかけてセット完了となった。
さて、秋の夜更け、オルトフォンで何を聴くべぇかと…選んだのはこの盤だ。バーンスタインとウィーンフィルによるブラームス交響曲全集から第4番ホ短調(先日、シューリヒト盤を聴いて記事に書いたばかりだ…)。30年余前のちょうど今頃、1981年10月の録音。手持ちの全集セットは、学生時代からもっぱら廉価盤専門だったぼくにしていはめずらしく、発売と同時に大枚はたいて手に入れたLP盤セット。


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久々にターンテーブルにのせてオルトフォンで聴くアナログ盤最終期の音は格別だ。DENONの103と比べ、一聴して高音域の繊細さと音の奥行きの素晴らしさに耳がいく。低音もたっぷりと響き、申し分ないピラミッドバランスの音が広がる。とりわけブラームスの交響曲などこれ以上にないくらいマッチする。
バーンスタインのやや粘着質のフレージング、艶やかなウィーンフィルのヴァイオリン群、ぎりぎりのタイミングまで待って合わせる金管群やティンパニーのアインザッツ。どれもがやや古いスタイルの特性といえるだろうが、ロマン派後期でありながら古典的スタイルを指向したブラームスの一つの理想的な表現だ。どの楽章も遅めのテンポと濃厚な歌い口で、むせ返るようなロマンティシズムに満ちている。ライヴ録音をベースに編集を加えてある録音だが、第1楽章の冒頭からバーンスタインのうなり声が聞こえてきて、一気に曲に引き込まれる。70年代後半以降、バーンスタインがウィーンフィルと組んだ一連の録音は、完全にヨーロッパの伝統的な様式感を手中にした感があり、それまでのアメリカ中心のイメージとは一線を画す展開となった。ベートーヴェン、ブラームス、シューマンなどいずれも他に類をみない名演だと思う。


1988年ルツェルンでのVPOとのライヴ録音。



先ごろ亡くなったマゼールとバイエルン放響による1995年のライヴ。



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トーマス・ヘンゲルブロックのブラームス第4番

2017年3月17日のNHKFM放送でのブラームスチクルス。
旧北ドイツ放送交響楽団(現エルㇷ゚フィル)
指揮トーマス・ヘンゲルブロック
でのブラームスの4番の演奏でした。
ここで初めて、4番の序奏というか
導入部というか、ブラームスが
没にした部分を入れて演奏されていました。
これは、ブラームスの交響曲好きには
知れている話題だそうですが、知りませんでした(笑)。
冒頭に4小節程度のものですが、
正規盤では聴いたことがなかったので、
半ばびっくりしました。
まぁ没にした部分ですから、残っていなくても
いいのですが、レアな演奏になるのですかね。
どういう意図での演奏なのかわかりませんが、
珍しいものでした。正規盤でこのような
演奏している盤はあるのでしょうか。
調べてもわかりませんでした。
閑話休題な話題でした。失礼しました。

Re: トーマス・ヘンゲルブロックのブラームス第4番

mobuさん、こんばんは。
ブラ4第1楽章冒頭の件は、手元にある本に書かれていて知っていましたが、実際の音は聴いたことありません。おそらく市販されている録音もないでしょう。ジョージ・セルが回想録のビデオの中でこの件について語っていると、手元の資料には書いてあります。現在の詠嘆調の開始とは異なる、随分威勢のいい和音が付いていたとのことで、現状の形の方が曲全体のイメージにマッチしているものと思います。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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