ベーム&VPO ブラームス交響曲 第4番ホ短調


気付けば十月も下旬。このところ当地北関東の朝晩は涼しさを通り越してやや寒いほど。暖房器のスイッチを入れるほどではないが、東京都心辺りと比べると数度低いだろう。何をするにもいい季節。しかし、何もかにもするわけにもいかず、相変わらずせっせと働き、ダラダラと弛緩する日々。ダラダラのお供は美酒と美女。もとい音盤とギター(いや名盤と名器とくらいは言っておこうか)。まあ、どの道、地味な人生だなあ…。と、ぶつくさ言いながら今夜もアンプの灯を入れつつ音盤棚をサーチして、こんな盤を取り出した。


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変り映えなくブラームス。
先日のバーンスタイン&VPO盤の隣りに置いてあったベーム&VPO盤を取り出した。バーンスタンの録音に先立っこと10年。1975年5月から6月にかけての録音。これもバースタイン盤同様、中古レコード店のバーゲンで手に入れた。今夜も第4番ホ短調を。

この録音前後から晩年まで、日本での人気が異常ともいえるほど過熱したベームだが、人気に反して、さすがに晩年の心身緊張度が緩むときもあった。私見では、この盤の録音直前75年3月の来日はよかったが、その後80年代初頭代になるまで繰り返した来日演奏は、よい印象はなかった。この盤、そしてこの盤に先立つ70年代初頭の同じVPOとのベートーヴェンは、ちょうどその移行期ともいえる録音で評価が分かれる。確かに、出来のいい欧州でのライヴを当時のFMで何度も聴いた経験があるぼくなども、スタジオ録音のベームに物足りなさを感じたものだった。しかし、聴き手のこっちも歳を取ったせいか、何も熱っぽいばかりがいい演奏というわけでもない、というくらいの常識を理解できるようになったからだろうか、このベーム&VPOによるプラ4も味わい深く聴けるようになった。

バーンスタインの演奏に比べると、オケの音がずっと引き締まっているが、キリキリしたところはなく、ゆったりしかし素朴に響く。メロディーの歌い口はベームの見かけ同様にややぶっきら棒でさえある。ひと言でいえば硬派な、しかし過ぎないブラームス。ニコリともしないその風情にこちらの心情感覚もマッチしてきたのか、その素っ気なさがいい具合にシミてくるのだ。第1番はBPOとの初期ステレオ盤がベストだろうが、4番のこのVPOのしみじみ具合は中々捨てがたい。それでいて第2楽章などは、ウィーンフィルが自発的にというか、居ても立ってもいられず、ヴィブラートたっぷりに歌ってしまうところも微笑ましい。
ワルター、イッセルシュテット、ケンペ、バルビローリ、セル、ヨッフム、チェリビダッケ、ヴァント、バーンスタイン…手元にある第4の音盤はいずれ劣らぬ名演だが、やはりこのベーム盤も外せない存在だ。


この盤の音源。第1楽章。実はこの盤、第2楽章が聴き物。


1978年ザルツブルグでのライヴ。オケはVPO。



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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