古典系なのヨ…タンノイ・スターリング


再開!
…で、いきなりオーディオ・大ネタ(^^;


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タンノイ:スターリングSE。この夏に試聴して中々エエヤンと思っていた矢先に、某オーディオ店にて極美品の出物を発見。あれこれ腕組みしていても始まらない。ダメなら早々に売ッチまえと、ほとんど博打状態。タンノイは一度使ってみたかったスピーカだし、相場よりもかなり安かったこともあって、即座に発注してしまった。モデルSEは一昨年新しくなった現行機のひとつ前のモデル。といっても初代スターリングのあと、三代目に縦長の箱になってからは大きな仕様変更はない。
お馴染みのウッディーなコスメティックと10インチ同軸2wayユニット。バッフル面両脇のバスレフ・スリットは、この縦長エンクロージャになってから開口面積を調整できなくなった。重量、大きさとも何とか一人で動かせる。方寸八畳の道楽部屋への収まりもまずます。それほど圧迫感はない。


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音は以前アキバで試聴したときの印象そのもので、期待と予想の想定内。初めてフロア型のスピーカを聴く人なら、オオッと感激するだろうが、長年2S-305に親しみ、未だその昔の印象が強く残っている耳には、びっくりするほどの驚きはない。それでも、この1年余聴いていたハーべスやリビングミュージックの小型ブックシェルフルフに比べると当然ながら中低音と全体のダイナミックレンジに余裕がある。

タンノイというとまず豊かな低音ということになるだろうか。確かに低音はたっぶりと出ている。深夜に小音量でオケを聴いても、低弦群の動きがよく分かる。但し、本当のローエンドは薄い。具体的には60~100Hzあたりは、かなりピーキーにセッティングしてあると思われるバスレフの共振を伴って豊かに響く。しかしその下、50Hz以下の地を這うような低音は、その上の帯域に比べ薄い。極低音は概して少ないクラシックのオケ物ではあまり気にならないが、最近のジャズやフュージョンのエレクトリックベースなど、50Hz以下30Hz近くまで入っている曲では、ウーハーが空を切り、十分出し切るに至らない。2S-305ではしっかり出ていた帯域だけに残念。また60~100Hzあたりの豊かな低音も、分解能としては決してほめられない。エンクロージャ内の響きを伴った遅れと混濁を感じる。これも物の本にはタンノイの特性として度々書かれていることで、承知の上である。

一方、中高音は予想以上にいい。小さいながらもホーン型の高音ユニットのおかげで、音像がシャープで音の立ち上がりもいい。古いタンノイでは不得意とされたピアノの再生もまったく問題ないし、ジャズのホーン類もご機嫌に鳴る。立ち上がりの悪い、寝ぼけた音…では決してない。総じて今どき珍しい古典的パラダイムに基づいたスピーカで、やや古めの録音をピラミッドバランスでゆったり聴くにはクラシック・ジャズとも最適。最近の空間表現や広帯域の追求、極低音の再現性といった方向には決して向かない、というところが現時点のインプレッションだ。

2S-305とサヨナラして大型スピーカとは縁を切ったはずでは…。こうしてみるはやはり305はやはり別格だったなあ…。ひとまずそうした話は無しということでひとつ…。 当面は<スターリング命>で楽しむことにしよう。当面…





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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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