フルトヴェングラーのブライトクランク盤<英雄>


クリスマスイヴ、イヴヴヴwww… 浮世の風情とも無縁で本日も業務終了後、8時過ぎに帰宅。事情あって近所の蕎麦屋で夕飯。丼物・うどんのたぐいはなく蕎麦のみの、田舎には珍しく純なる更科系蕎麦屋。四十前後かと思われるこざっぱりとした亭主はきびきびとした所作で、白い仕事着に、なぜか足元はいつもローファー(^^; 季節限定の柚子切り蕎麦。色白更科娘がかわいくイエローに染まり、中々美味でありました。
帰宅後、部屋を暖め音盤タイム。先日のモントゥーの<英雄>つながりで今夜も<英雄>を。


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フルトヴェングラー&ウィーンフィルによる1952年ウィーン・ムジークフェラインでの録音。今夜取り出したのは90年代初頭にリリースされたブライトクランク盤。この盤を取り出したのは他でもない、少し前に第九を続けて聴いた際に、例のバイロイト1952盤のブライトクランクを聴いて、その音の良さにあらためて感心したからだ。

1954年に亡くなったフルトヴェングラーにとっては晩年といっていい50年代に入ってからの演奏は、40年代壮年期の演奏と比べてイマイチとの評価もある。確かにこの<英雄>も40年代のウィーンフィルとの通称ウラニア盤のようなエモーショナルな表現、聴く者の心に何かを突き刺してくるような表現は影をひそめている。すなわち、テンポ設定は遅く、すべての音の彫りが深くなり、アクセントやスフォルツァンドは鈍いアインザッツで深さを求める。オケの音は8割ほどの力の入れ具合で、常に余裕をもって響く。そうしたフルトヴェングラー晩年の演奏様式がブライトクランク・ステレオによって見事に蘇る。弦楽群、とりわけチェロ・コンバスの深く重い響き、余裕をもったホルンの伸びやかな音、いずれもモノラル録音では味わえない音の広がりがある。擬似ステレオという、いかにもな名称からイメージする作り物的な不自然さはほとんど感じない。オリジナル至上主義も立派な見識だが、音の貧弱さを特別なこだわりを施したモノラル再生装置や、ましてや精神論で補うのも限界がある。昨今のデジタル技術を駆使すれば、十分納得のいく電気的ステレオ化も可能だと思うが、どうだろう。


この盤を同じ年の1952年ベルリンフィルとのライヴを擬似ステレオ化したという音源。PC付属の貧弱なスピーカでは分からないので、ヘッドフォンでどうぞ。演奏そのものの特徴はウィーンフィル盤と似ている部分が多い。細部はセッション録音のウィーンフィル盤の方が演奏・録音ともいい。
http://youtu.be/voz8NTrNUT0

この盤と同じコンビのよる<田園>1952年モノラル盤を個人で擬似ステレオ化したという音源。第1楽章。
やや残響過多だが、うまく出来ていると思う。



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疑似ステレオ

はじめまして、団塊世代のパスピエと申します

疑似ステレオというと白い眼で見られがちですが、私もこの「英雄」を聴いた時にはびっくりしました。
古い音源を聴くのは苦手なのですが、こういう音質なら十分に聴くことができるどころか、これより落ちるステレオ録音は沢山あると思いました
おっしゃる通りモノ音源をもっと疑似ステレオ化してもらいたいものです
最近脚光を浴びているハイレゾ化よりも遙かに有意義かと思うのですが。。。

http://blogs.yahoo.co.jp/grand361k612/22582802.html

Re: 疑似ステレオ

パスピエさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
やはりそうお感じになりますよね。ちょっと位相をいじくっただけの安直な擬似ステレオは別として、独エレクトーラ社のブライトクランクは中々のものだと思います。グラモフォン盤のシューマン第4やブラームス第1なども、この手法で処理してくれたらと思ってしまいます。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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