セルの<ハーリ・ヤーノシュ>



きのうの雪混じりの天気から一転。きょうは穏やかに晴れた。昼間の気温も上がり、適度に湿度もあって、まことに気持ちのいい一日。加えて週末金曜日とあって、仕事を終える時刻には心身ともに弛緩。帰宅後もダラダラと過ごして、まもなく日付が変わる時刻となった。 こんな晩は、脳内のいつもと少し違う領域を刺激したくなって、こんな盤を取り出した。


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ゾルタン・コダーイの組曲<ハーリ・ヤーノシュ>。このところ御執心のジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏。1969年1月録音。プロコフィエフの交響組曲<キージェ中尉>とのカップリング。発売当時から名盤の誉れ高い一枚。手元には70年代に出ていた国内CBSソニーの廉価盤と、米CBS盤とがある。共に中古レコード店で手に入れた。曲は以下の6曲から成る。

 1. おとぎ話が始まる
 2. ウィーンの音楽時計
 3. 歌
 4. 戦争とナポレオンの敗北
 5. 間奏曲
 6. 皇帝と廷臣たちの入場

第1曲は何やら意味深長かつ壮大な雰囲気で始まる。これもホラ吹き男爵=ハーリ・ヤーノシュゆえの諧謔と言ったらいいだろうか。以降は民族色とメルヘンに満ちた印象的なフレーズが続く。第3曲ではツィンバロンのエキゾティックな音色に、極東住まいの東洋人も郷愁にかられる。

セルはアメリカでの活躍と録音歴が有名ではあるが、生まれはハンガリーだ。思えば、フリチャイ、セル、ショルティ、オーマンディー等々、ハンガリー生まれの巨匠は多い。セルもブダペストで生まれ、ウィーンで学び、キャリアのベースは中欧で築いた。ハンガリーの国民的作曲家のコダーイには一層の共感を禁じえなかっただろう。
いつものセル&クリーヴランドらしく、速めのテンポともたれないフレージングで音楽が進むが、あちこちでその共感に裏付けられたパッションが顔をのぞかせる。もっともよく知られた第5曲の間奏曲は、純音楽的な様式を保ちながらもそこここで熱くオケをドライブする気配を感じる。大規模な編成の曲だが、迫力で押す曲ではない。しばしば現われるクリーヴランド管の名手によるソロもいずれも美しい。
プロコフィエフ<キージェ中尉>とのカップリングもよく、親しみ易い。いつものウィーン古典派からロマン派の様式感や感性とは違った脳内領域の刺激にはもってこいの曲だ。


フリッチャイによるこの曲の録音も名盤として知られる。そのフリッチャイによる演奏。第4曲から終曲まで。



イケメン指揮者クリスティアン・アルミンクとドイツ放送フィルハーモニーによる全曲。



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同感です。

ジョージ・セルとクリーヴランド管のコダーイ「ハーリ・ヤーノシュ」は、ほんとに素晴らしい演奏ですね。録音も、セルの一連のものの中では格段に良好で、音量を上げて聴くと、オーケストラを聴く喜びが得られます。これはパブリックドメインにはまだ遠いですので、LPやCDを入手する価値がありますね。当方、どちらも手許にあり、貴重品扱いです。CDは再生しても減るもんじゃないのですが(^o^)/
ツィンバロンの音、チャーミングですね~。

Re: 同感です。

narkejpさんは筋金入りのセル・ファンでファンでいらっしゃいますね。
そうそう、この盤の録音は優秀です。よく、セルの録音は音が硬く、響きも貧弱と言われますが、確かにステレオ初期から60年代初頭のものは、そういう感じがあります。しかし晩年近くになった60年代終盤のものは、総じて優秀だと感じます。最近のCD化ではマスタリングもやり直しているようなの、一層改善されているのでしょうね。

No title

こんにちは。

いつも返信ありがとうございます。


セルの間奏曲は格調高くインターナショナルの味も感じられます。

ハ-リは高校時代にヤ-ノシュ・フレンチェク 、ハンガリー国立響で聴きました。

例のツェンバロン奏者の風貌はオ-マンディにそっくりでさすがにフンガリカでした! トラでしたが。

Re: No title

マイスターフォークさん、毎度コメントありがとうございます。
フェレンチェーク…また、懐かしい名前が出てきましたね!しかも来日公演を聴かれたのですね。素晴らしい。
フェレンチェークがコダーイのこの曲を振ったLPが手元にあります。近々また聴いてみましょう。ベートーヴェンの交響曲全集も10年程前に激安ボックスセットが出て接近遭遇し、そのうちに…と思っているうちに姿を消してしまいました。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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